グランプリ(観客賞)、田中光敏監督賞
脚の生えたおたまじゃくし
監督:前野朋哉
2009年/75分/ドラマ
あらすじ
毎日、部室から女の子を双眼鏡でチェックしている中学生、とおると風間。ある日、とおるは偶然オタマジャクシを見つけクラスで飼う事で入学当時から好きだった川島さんと仲良くなる。が、ヘンテコな家庭教師、山岡の間違った恋のアドバイスを鵜呑みして川島さんを家出に誘ってしまう。家出から戻った教室、何故か現れた川島さんは金髪にロングスカートのド・ヤンキーに変貌していた…。どうしようもないバカな少年の初恋エレジー。
監督コメント
監督が主演もしているんですが、僕自身がどうしてもおどりたくなったので、この作品を撮りました。
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前野朋哉
審査員特別賞
blanc
監督:北川仁
2009年/22分/ドラマ
あらすじ
毎日部屋に引きこもり漫画を描く男。ある日、窓の外には漫画に描いた登場人物とそっくりな女が現れる。現実と妄想の世界が混ざり影響しあうなか、男は女に恋をしていく・・
監督コメント
出会いが運命的であればあるほど、互いに幻滅し合うのもきっと早くなるでしょう。しかし僕は、やはり憧れてしまいます。つらい結果が待っているとしても。つまり、運命的な出会いというものは、男のロマンというやつなのだと思います。
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北川仁
向ヶ丘千里はただ見つめていたのだった
監督:植草航
2009年/5分22秒/アニメーション
あらすじ
一人の女の子が走り、飛ぶスピードと浮遊感。もう一人の女の子と互いの存在を認識しあうというストーリーは、確かなアニメーション技術と音楽によって支えられる。
監督コメント
自分の感情をビジュアル化したらどうなるのだろう、と思い、コンプレックスの昇華、曲のワンフレーズを追っていくような『一瞬を追う』という事をテーマにして制作をしました。
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植草航
東京
監督:鈴木健
2009年/60分/ドラマ
あらすじ
東京在住で自分の人生について悶々と悩む大学生。7歳の息子と親権を持つ元夫に9ヶ月ぶりの再会をしに上京する女性。2ヶ月前に東京を離れ、別居した家族と再会する中年男性。それぞれの孤独と葛藤のなか東京で過ごす他人の事情と、出会いと偶然を通して描かれる家族の姿に迫る群像劇。
監督コメント
今振り返ると当時のキャスト・スタッフや御協力いただいた方々は全員例外なく愛と情熱をこの作品に注いでいました。とにかく必死でした。それは人生の意味や夢を標榜しながら必死に生きている自分たちの姿にダブるものがあり、伝えたかった事なのかなと感じております。
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鈴木健
Lizard Planet
監督:上甲トモヨシ
2009年/5分/アニメーション
あらすじ
或る宇宙の話、そこはトカゲの姿をした星々が存在する。水を抱きしめる星ユニーは様々な星たちと出会う。1枚1枚手描きで綴られたアニメーション。
監督コメント
地球は生きていて、宇宙という広い世界の中に存在する一つの生命です。 宇宙に暮らす“星”という生命の上に我々は成り立っているということをすこしでも感じて頂けたら嬉しく思います。
監督について
上甲トモヨシ
未練坂のヤドカリ
監督:小林総美
2009年/59分/ドラマ
あらすじ
女は主を失ったままの空き家を眺め、幸せな日々を回想する事が唯一の慰めである。掃除婦をする彼女はそんな日常の中、とある廃墟の中に縛られた言葉の通じない瀕死の男と、そしてサエナイ女子高生と出会うのだった。二人の女は傷ついた男の面倒を看るうち、自らの欲求を見つめることになるが…。
監督コメント
ヤドカリのように脆い腹の中にある人の想いが必要とする“時間”と“きっかけ”について考えました。彷徨いの中にいる方、戻られた方、戻れない方、どなたかの回想の“きっかけ”になれたらうれしい限りです。
監督について
小林総美
うどん屋の娘
監督:中村亨
2009年/20分/ドラマ
あらすじ
深い山間にある小さなうどん屋で働く女。輪郭が曖昧でぼんやりした一日。という今日。きっとこれまでの日々となんら変わりなく、泡のように消えゆくのでしょう。そこへ現れたツーリング中の若い男。永遠に限られた世界に開いた一瞬の風穴。女は何を思うのだろう。
監督コメント
僕たちは自分に与えられた一日を消費してそれを死ぬまで繰り返す。そこに何の美化や道徳的な意味合い持たせず、たんたんと歩んでいく人が美しく思い、この映画を撮るにいたりました。
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中村亨
靄の中
監督:飯塚諒
2009年/61分/ドラマ
あらすじ
深夜のアルバイト。男を連れ帰る母との暮らし。閉塞した状況の中、一人現実を受け入れ堅実な未来を切望する少年。しかし母親によってその夢は奪われることに…。
監督コメント
少年犯罪が世間で取りざたされた時、僕は少年でした。「ムシャクシャして殺した」同年代のこの言葉に哀しさを感じつつも、同意する部分もありました。「自分がどういう状況に置かれたら殺人をしてしまうか」人を殺める人の心、その機微に、可能な限り寄り添って映画を撮りました。
監督について
飯塚諒