アリ地獄天国

監督:土屋トカチ
2019年 / 98分 / ドキュメンタリー
監督・撮影・編集:土屋トカチ / ナレーション:可野浩太郎 / 構成:土屋トカチ、飯田基晴
主題歌:マーガレットズロース
制作団体:映像グループ ローポジション
長編部門 2020.11.7 sat 14:20 -
あらすじ
とある引越会社。社員らは自らが置かれた状況を「アリ地獄」と自虐的に呼ぶ。それは、長時間労働を強いられ、事故や破損を起こせば借金漬けに陥る状況を指す。営業職で34歳の男性は異議を唱え、一人でも入れる個人加盟型労働組合に加入した。すると、粉塵の舞うシュレッダー係へ配転され、給与は半減。のちに懲戒解雇される。事由を記した「罪状ペーパー」なる掲示物も全国支店に貼りだされた。3年間のたたかいの記録。
監督コメント
2012年秋、大学時代からの親友が自死した。彼は職場で陰湿ないじめを受けていた。私は救えなかった。重い課題を残されたまま過ぎる日々。親友をはじめ、過労死・過労自死へ至ってしまった人々の鎮魂歌として。働く者を守るツールとして。なお且つ面白い、たたかう若者の映画を撮りたい…。親友の死から3年後、超絶にひどい労務管理を行う会社と闘う本作の主人公・西村さんと出会い「アリ地獄天国」はうまれた。
土屋トカチ TSUCHIYA TOKACHI
1971年生まれ / 京都府出身
映画監督
99年、映像制作を開始。06年、映像グループ ローポジションを飯田基晴、常田高志と設立。

長編デビュー作「フツーの仕事がしたい」(08年)が、英国・第17回レインダンス映画祭、UAE・第6回ドバイ国際映画祭において、ベストドキュメンタリー賞を受賞。

「アリ地獄天国」(19年)が、山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映。貧困ジャーナリズム賞2019受賞。20年、ドイツ・ニッポンコネクション・第1回ニッポンオンライン賞(観客賞)受賞。第2回米国ピッツバーグ大学・日本ドキュメンタリー映画賞グランプリ受賞。門真国際映画祭ドキュメンタリー部門優秀作品賞受賞。