fukui film festival 13th
福井映画祭
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福井映画祭13THは
無事閉幕いたしました
2019.11.30sat・12.1sunに開催いたしました
福井映画祭13THは無事閉幕いたしました。
来場していただいたお客様、
入選作品の監督、キャスト、スタッフの皆さま
ありがとうございました。

福井映画祭13TH 結果発表

長編部門 観客賞(グランプリ)
ユートピア
ユートピア
監督:伊藤 峻太 103分/ドラマ
受賞コメントを読む
この度、長編部門グランプリをいただきました『ユートピア』の監督・伊藤峻太です。

アイデアの種が生まれ、それを育てようと決めたのが2006年。そこから完成まで12年間、スーパー貧乏状態で作り続けました。本来であれば身の丈に合った内容を目指すべきだったのかもしれません。しかしやりたいことが抑えられず、漫画やアニメーションと同じ感覚で作り始めてしまいました。

「最高に面白い映画を作りたい」と意気込んで始めたのに、「面白さとは何なのか」という壁に幾度もぶつかり、最後はほとんど何も見えなくなってようやく完成。反省や後悔もありますが、当時の持てる力をすべて注いだ結晶です。際限なくこだわった日々は、今思えばまさに「創作の理想郷」でした。

映画は、お客さんからお金と時間を奪います。そのお返しに、何かを持って帰ってもらわなければなりません。その何かの返し方は作品・作家ごとに個性が出るところですが、『ユートピア』が何か返せたことを願いつつ、これからも楽しませ方を誠実に考えて作り続けていかねばと思っています。

他のノミネート作品たちの在り方から得た刺激も励みに、次に挑みます。
ありがとうございました!

伊藤 峻太
短編部門 観客賞(グランプリ)
≠
監督:大森 歩 27分/ドラマ
受賞コメントを読む
二人一緒に住んでいた祖父が二年前に亡くなってから、ずっと心にしこりがありました。
じぃちゃんの若い頃は戦争に行き、日本に帰ってからも貧乏で、好景気になってみんなが騒がしくても、
じぃちゃんはずっとそんな気持ちになれず、社会からバカにされているんじゃないか。と、ずっと卑屈になっていました。
私はじぃちゃんが捻くれていた理由が、大人になった今、少しわかるようになりました。
いっぱい勉強して、大学を出て、いい会社に入っても、なんで自分はこんなにも働いているんだろう。将来が不安なんだろう。
大人になったはずなのに、自分が社会に消費されて、どんどん心がすり減っていく気がしていました。
そんな気持ちを吐き出そうと思って作った短編映画です。

じぃちゃん、学生の頃は少ない年金から私を養ってくれてありがとう。
ご飯を作ってくれてありがとう。ケンカもたくさんしたけど、
じぃちゃんが自分に残してくれた、ユーモアや慎ましさを大切にして生きていこうと思います。

福井映画祭さま
この度は短編グランプリを受賞させていただき、本当にありがとうございました。

大森 歩
アニメーション部門 観客賞(グランプリ)
THE VISION
THE VISION
監督:菅 祐輔 長野 翔 5分/アニメーション
受賞コメントを読む
この度は僕たちの作品を選んでくださった映画祭関係者の皆様、誠に有難うございます。更にグランプリという僕たちにとっては凄すぎる賞を与えてくださった観客の皆様にも、感謝致します。
僕たちにとってアニメ制作は初めてでした。右も左も分からず、本当に面白いのか悩み続けて作っていました。そんな作品がこのような映画祭でも評価して頂けたのですから、もうそんな悩みはありません。
今後2人での活動を続けるかは分かりませんが、せっかく生まれたこの繋がりを絶やさないように、またこの映画祭に戻ってきたいな、と思います。
最後にキャラクターに命を吹き込んでくれた声優のお2人、制作を手伝ってくれた人たち、そして観てくださった全ての方に感謝致します。ありがとうございました。

菅 祐輔


まずは映画祭関係者の方々、選出し上映していただきありがとうございました。次に僕らの作品にグランプリを与えてくれた来場者の方々、ありがとうございました。
上映会当日は、他の方の作品のクオリティに気圧されてしまいましたが、グランプリ発表の際に驚きと喜びのために思わず「まじかよ!?」と声が出てしまいました
作品の完成後、特に区切りなくフワフワとしていたところにちゃんとした意味でピリオドを打つことができました。本当にありがとうございました。

長野 翔
審査員特別賞
ビューティフル、グッバイ
ビューティフル、グッバイ
監督:今村 瑛一 113分/ドラマ
受賞コメントを読む
この度は福井映画祭への入選、審査員特別賞をいただき、ありがとうございました。
福井メトロ劇場という歴史ある名画座のスクリーンに自分の映画が投影され、それを観る人々の後ろ姿がなんだかとても嬉しくて、感無量でした。
その上、映画愛に溢れた人たちに審査員特別賞までもらって、嬉しくないはずがありません。
他の作品も面白くて、ここで出会えてよかったと思えるものばかりでした。

旅をする映画で、福井県まで来られてよかった。
秋吉の純けい、ヨーロッパ軒のカツ丼、今川焼本舗のつぶあん、FLAT KITCHENの美味しい料理の数々、お腹も満たして映画に浸って、帰京前には東尋坊でカニまで。最高。

改めまして、この度はご覧いただき、本当にありがとうございました。
映画祭の運営の方々にも感謝の気持ちでいっぱいです。
福井映画祭にまた戻ってきたいと思います。今度は招待作品として。

今村 瑛一
福井映画祭13THトレーラー
fukui film festival 13th
福井映画祭は2006年から始まり、おかげさまで、第13回を迎えることができました。コンペティション部門では297作品のご応募をいただき、その中から選ばれた14作品を上映します。それを観ていただいたお客様の投票によってグランプリが決まります。
日曜午前はアニメーション部門の一挙上映があり、お子様連れでもお楽しみいただけると思います。各日の最後には国内外で話題の作品を招待作品として上映します。また各作品の監督や出演者が多数来場し、作品についての話を聞くことも出来ます。若手映画作家による「さまざまな現在」を感じ、映画を深く味わい、映画祭を楽しんで頂ければ幸いです。皆様のご来場を心よりお待ちしております。
11.30 sat
12:30 開場
13:00 オープニング
13:10 長編「ユートピア」
15:00 休憩(15分)
15:15 長編「メカニカル・テレパシー」
16:40 休憩(15分)
16:55 短編「来夢来人」
17:35 短編「春」
18:10 休憩(20分) 入替入場
18:40 特別企画上映『典座-TENZO-』 別途料金
20:20 終演
12.01 sun
10:30 開場
11:00 オープニング
11:05 アニメ『うめぼしパトロール』
11:11 アニメ『雲梯』
11:18 アニメ『THE VISION』
11:25 アニメ『たらら』
11:32 アニメ『最後の森 はじまりの人』
11:49 アニメ『MOWB』
12:04 昼休憩(56分)
13:00 短編『お引っ越し』
13:25 短編『8150』
13:50 休憩(15分)
14:05 長編『ビューティフル、グッバイ』
16:05 休憩(15分)
16:20 長編『≠』
17:30 最終投票・休憩(30分)
18:00 招待上映・クロージング作品『共想』
19:35 表彰式・エンディング
19:50 終演

長編部門

11/30 sat
13:10
ユートピア
ユートピア
監督:伊藤 峻太 103分/ドラマ
11/30 sat
15:15
メカニカル・テレパシー
メカニカル・テレパシー
監督:五十嵐 皓子 78分/ドラマ
12/1 sun
14:05
ビューティフル、グッバイ
ビューティフル、グッバイ
監督:今村 瑛一 113分/ドラマ
12/1 sun
16:20
≠
監督:十城 義弘 65分/ドラマ

短編部門

11/30 sat
16:55
来夢来人
来夢来人
監督:若葉 竜也 36分/ドラマ
11/30 sat
17:35
≠
監督:大森 歩 27分/ドラマ
12/1 sun
13:00
お引っ越し
お引っ越し
監督:堀内 浩一 19分/ドラマ
12/1 sun
13:25
8150
8150
監督:松本 大志 20分/ドラマ

アニメーション部門

12/1 sun
11:05
うめぼしパトロール
うめぼしパトロール
監督:ささきえり 4分/アニメーション
12/1 sun
11:11
雲梯
雲梯
監督:川上 喜朗 4分/アニメーション
12/1 sun
11:18
THE VISION
THE VISION
監督:菅 祐輔 長野 翔 5分/アニメーション
12/1 sun
11:25
たらら
たらら
監督:滝澤 弘志 5分/アニメーション
12/1 sun
11:32
最後の森 はじまりの人
最後の森 はじまりの人
監督:一瀬 皓コ 上甲トモヨシ
 15分/アニメーション
12/1 sun
11:49
MOWB
MOWB
監督:油原 和記 13分/アニメーション

特別企画上映

11/30 sat
18:40
典座 -TENZO-
典座 -TENZO-
監督:富田 克也 62分/ドラマ

招待上映
クロージング作品

12/1 sat
18:00
共想
共想
監督:篠崎 誠 76分/ドラマ
チケット
映画祭チケット
当日 1日券 1,500円
前売り1日券 1,300円
前売り2日券 2,000円
高校生以下 入場
無料
特別企画上映
「典座-TENZO-」
当日券 1,500円
前売り券 1,300円
高校生以下 入場
無料
  • 「典座 -TENZO-」全国共通特別鑑賞券(一般・曹洞宗青年会)をお持ちの方は、お持ちのチケットでご鑑賞いただけます。
  • 映画祭チケットをご提示いただくことで、当日でも前売り券の価格でチケットをお買い求めいただけます。
前売チケットのお買い求め
メトロ劇場にて取り扱っております。
フォームから映画祭チケットの取置予約も出来ます。(※現在は終了しております)
マスコットをクリックでGoogleMapにジャンプして
大きい地図で確認・経路検索など出来ます
会場:メトロ劇場
住所・TEL
〒910-0023 福井市順化1-2-14 メトロ会館4F
TEL. 0776-22-1772
WEB. http://fukuimetro.jp/
交通アクセス
  • JR福井駅から西へ徒歩7分
  • 福井鉄道 福井城址大名町駅から徒歩3分
  • お車でお越しの方は、お近くの有料駐車場をご利用ください。
お問い合わせ
福井映画祭実行委員会(※メールでの受付のみとなります)
mail@fukuifilmfestival.jp
主催 福井映画祭実行委員会
協賛 まき乃呉服店 益茂証券 株式会社 opt duo inc ふーぽ ケアン 獏の棲む森 映像lab Q-EDIT合同会社 たんなんFM おおきんのの歌
後援 福井県
長編部門
11.30〔土〕13:10~
『ユートピア』
監督:伊藤 峻太
夏の日の朝、まみが目を覚ますと二段ベッドの上に見知らぬ少女が倒れていた。 外には雪が降っている。聞いたこともない言葉を話し、軽やかに笑うその少女に、まみは不思議と惹かれていく。 この子のいた世界は “ユートピア” なのではないかと、まみは憧れるようになる。一方、東京の街では子ども達が静かに姿を消していく。ライフラインの途絶した東京で、少しずつ何かが起きようとしている。
監督コメント
史実からおとぎ話が作られ、700年前から現在まで語り継がれる童話『ハーメルンの笛吹き男』。
そして、500年前に国家の在り方をファンタジーとして説いたトマス・モア著『ユートピア』。
その2つをモチーフに、現代の日本を見つめようと思い、構想から完成まで12年をかけて制作しました。
真実を隠すことが、本当に民のため・国のためになるのかどうか、3.11の震災で日本人が直面した様々な事象への、僕なりの答えです。
2018年/ドラマ/103分
出演:松永祐佳、ミキ・クラーク、高木万平、森郁月、吉田晋一、地曵豪、ウダタカキ
監督・脚本・編集:伊藤峻太
撮影:椎名遼
制作:湯浅志保子
監督について
Shunta Ito
高校時代、友人の影響で自主制作映画にのめり込み、3年次にクラスで制作した文化祭映画『ウィッシュバニッシュラビッシュ』(監督・脚本・出演)が第一回高校生映画甲子園にて、優秀賞とHLS賞をダブル受賞。
同年制作した映画『虹色★ロケット』(監督・脚本・出演)が2007年に下北沢トリウッドにて約3ヶ月のロードショーののち、ジェネオンエンターテイメントからDVDが発売。
京都精華大学マンガ学部でアニメーションを学びながら、短編作品を制作。
2014年には、 「Gateway for Directors Japan C2C‐2014」にユース特別枠として選出され、第67回カンヌ映画祭にて企画プレゼンを行う。
長編部門
11.30〔土〕15:15~
『メカニカル・テレパシー』
監督:五十嵐 皓子
《心を可視化する機械》の実験で発生した事故。調査名目で「実験中止」を言い渡しに研究室へ潜入した真崎は、事故で意識を失った開発者の妻・碧に心を奪われる。しかし、眠り続ける開発者と碧の心を繋ぐためには、実験の成功しか道がないことを知る…。具象化された人間の心は、実体としての人間と同じなのか。SF的な背景で、見えない心を可視化してしまった研究者たちの関係、その愛と不信までを導き出す人間ドラマ
監督コメント
「心を可視化することができる機械」を巡る3人の男女の物語です。報われない、手に入らない思いを抱えた3人たちが迎える決着は…? 欲しいものが手に入らず、思いは報われず、届かない…それでも生まれてしまった感情や心の行き場はあるのか。心の中で、祈りのように思うことが、いつかどこかで他人に届くのか。その答えを探しながら、作品を作りました。
2018年/ドラマ/78分
出演:吉田龍一、白河奈々未、申芳夫、伊吹葵、青山雪菜、石田清志郎、時光陸、松井綾香、長尾理世、竹中博文、古内啓子(声)
監督・脚本:五十嵐皓子
撮影:中瀬慧/照明:加藤大輝/美術:松本真太朗/音楽:宇波拓/録音:川崎彰人/音響:川口陽一/VFX:守屋雄介/編集:和泉陽光、五十嵐皓子/衣装:蔭木いづみ/ヘアメイク:榎本愛子/助監督:吉原裕幸/制作担当:清水美和、根本克也
監督について
Akiko Igarashi
映画美学校フィクションコース第13期高等科・脚本コース第4期高等科修了。
監督作は、『心を可視化する機械』(16) 。共同脚本参加作品の月刊長尾理世11月号『牛乳配達』(15/監督:長尾理世、小田篤)が、したまちコメディ大賞2015準グランプリ、第1回あわら湯けむり芸術祭実行委員特別賞を受賞。
長編部門
12.1〔日〕14:05~
『ビューティフル、グッバイ』
監督:今村 瑛一
傷害事件を起こし逃亡中の小暮。
恋人の身勝手な思いと適当な儀式で、一度は失った命を蘇らせた夏子。
そんな折、小暮の運転する軽トラが動ける死者となった夏子をはねてしまい、二人は一緒に逃亡することに。
夏子の恋人・篠田の追跡が迫る中、夏子の身体は死に蝕まれはじめる。
逃避行の果てに、二人が見たものとは…。
監督コメント
前に進もうとしても進めないという閉塞感の中、前を向いて進むだけが正解ではないかもしれないけれど、時間はどんどん前に進んでいく。
吃りがあって自分のペースでコミュニケーションをとれない男。
死という絶対的な停止、闇の中を歩くことになった女。
そんな二人が旅したとき、真っ暗闇の中にも何か光を探せるのかなと思い、本作を製作しました。
2019年/ドラマ/113分
出演:竹林佑介、葉媚、中島弘輝
監督・脚本:今村瑛一
撮影:春木康輔/録音:五十嵐猛吏/ヘアメイク:東山実李/特殊メイク:快歩(atelier- rana)/音楽:大村智也/編集:上島尚子
監督について
Eiichi Imamura
地元大学では建築を専攻していたが、卒業後、映画を志して上京。
日活芸術学院で映画作りを学ぶ。
日活芸術学院在学中から、園子温監督『恋の罪』の現場に潜り込み、卒業後も園子温監督『希望の国』、榊英雄監督『捨てがたき人々』などにスタッフとして参加。数年間、助監督として活動したのち、現在は映像制作の仕事をしている。
過去作には『とにかく笑えれば』『かべづたいのこ』『宴の宵がさめるまで』がある。
本作『ビューティフル、グッバイ』はぴあフィルムフェスティバル、田辺・弁慶映画祭などで入選・授賞歴あり。
長編部門
12.1〔日〕16:20~
『 ≠ 』 ノットイコール
監督:十城 義弘
小野寺一郎は弟の次郎、妻の洋子と同居している。夫婦の性生活はうまくいかずいつの間にか弟にも妻を抱かせている。そんな関係が日常化していたが、ふと三人で関係を持った夜、一郎は失踪してしまう。それから二年がたち、次郎はたまたま兄をラーメン屋で見つける。一郎が帰ってきてまた三人で暮らし始めるが、微妙に立場の変わった三人にはズレがあり元の関係には戻れない。
監督コメント
描きたいと思ったのは、誰からも理解されない兄弟の性生活と、社会一般には理解できないその考えが本人たちにとっては必要であるという姿です。また、一般的なレッテルから逃れる為に、姿も人格も変えていく様を合わせて描こうと思いました。
タイトルの≠という記号も、最後には三人の人間が身体を合わせて寝ている、という絵に見えて欲しいと思いました。
2019年/ドラマ/65分
出演:大瀬 誠、鹿島 康秀、影山 祐子、持田 あゆみ、矢島 理佐、前田 遼
監督:十城 義弘
脚本:十城 義弘、村松 直/撮影:山村卓也/制作:山城 研二
監督について
Yoshihiro Toushiro
日本映画学校卒業。卒業後、サトウトシキ監督等の助監督として映画に携わる。
2018年ぴあ映画祭一次審査通過「リビング、」
第三回未完成映画祭入選「幕張マーブル」
短編部門
11.30〔土〕16:55~
『来夢来人』
監督:若葉 竜也
俳優という夢を諦め、運送のアルバイトとして働く健二は、3年間付き合った彼女のハルミと別れ、同棲していた家に残りの荷物を取りに行くことになったが、予定よりも早く家に着いてしまった健二は、新しい彼氏の裕二と2人きりになってしまう。
不意に訪れた日常の地獄。
監督コメント
エキセントリックな演出もない、芸術的なカメラワークもない。可愛らしい女優も出てこない。
爆発もない、人も死なない、
「叫んで泣いて走って」という青春の描写もない。
もはや、青春という年齢でもない。
というか、そもそも、そんな才能はない。
自分がスケッチできることは他愛のない会話の中にある、ミニマムな人間関係を丁寧に描く事だと思います。

哲学してる暇もなく、切実に生きる人々の中に真実があると強く信じています。
2019年/ドラマ/36分
出演:伊藤竜翼、薬丸翔、新井郁、大友律、長友郁真、新田秀人、栗尾軍馬
監督・脚本:若葉竜也
撮影:神保翔平/録音:山口満大/音楽:森優太
監督について
Ryuya Wakaba
1989年・東京都生まれ
1990年 大衆演劇若葉劇団にて1歳3ヶ月で初舞台を踏む。
2016年 映画『葛城事件』で第8回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞。
2018年 自身の監督作 映画『蝉時雨』で門真国際映画祭2018最優秀作品賞を受賞。
短編部門
11.30〔土〕17:35~
『 春 』
監督:大森 歩
祖父の家に居候をする、美大生のアミ。
大人になるアミとは反対に、どんどんボケていき、子供返りするおじいさん。
やがて、二人の感受性が重なる。
監督コメント
大学生の時、祖父の家に居候をしておりずっと二人暮らしをしていました。
亡くなった祖父に捧げる映画です。
2018年/ドラマ/27分
出演:古川琴音、花王おさむ、加藤 才紀子
監督・脚本:大森 歩
撮影:安藤広樹/編集:対馬天神
制作団体:AOI Pro.
監督について
Ayumi Omori
AOIPro.所属CMディレクター。短編映画は初監督。
「春」
クリエイターズファクトリー京都国際映画祭2018・グランプリ
おもいがわ映画祭・グランプリ
日本セルビア映画祭・ベストフィルム(グランプリ)
LA Shorts Awards・入選
渋谷tenpen映画祭・ゴールデンバーガー賞(グランプリ)
文化庁メディア芸術祭2019・新人賞
中之島映画祭・優秀賞、SSFF入選、Skip国際Dシネマ入選
杉並ヒーロー映画祭グランプリ、下北沢映画祭グランプリ
短編部門
12.1〔日〕13:00~
『お引っ越し』
監督:堀内 浩一
不動産会社の野口と北町は、家賃滞納が続く訳アリ物件に「強制引っ越し」の為訪れる。対立しながらも作業を続けていた2人は、住人の不審な不在に気づくが・・・
監督コメント
福井映画祭で上映して頂き、とても嬉しいです。ありがとうございます。
次作に向け、最高のスタートを切ることが出来ました。
本作は、人が変化するその瞬間を記録しています。それが面白いと信じてついてきてくれたスタッフ・キャストに感謝しています。
2018年/ドラマ/19分
出演:山田雄三 坂倉奈津子 大阪阿部服J.K. 奥崎愛野
監督・脚本・美術・編集:堀内浩一
撮影:新里勝也/音響:黄永昌/助監督:大城亜寿馬/制作:須田ユカリ
監督について
Kouichi Horiuchi
1974年生まれ、松山市在住。東京造形大学卒。映画美学校高等科修了。村井さだゆき氏、じんのひろあき氏から物語のつくり方を学ぶ。
美術スタッフとして、「誰も知らない」(04)、「Look Of Love」(05)、「Sweet Sickness」(13)など多数の現場に参加。
劇場公開作品「お蛇ヶ池団地」(05)
短編部門
12.1〔日〕13:25~
『8150』 ハチイチゴーゼロ
監督:松本 大志
終電を逃した勇太郎は友人の啓介の部屋へ向かう。合鍵を使って部屋に入った勇太郎がくつろいでいると、啓介の恋人の歩美が帰ってくる。
監督コメント
恋人でも友人でもない男女が、お互いの人生の中でお互いと一番関わった時間(もしかしたらこの先もこれ以上深く関わることはないかもしれない)を映画にしようと思いました。
いま目の前にいるその人とコミュニケーションをとるということをもっと考えていきたいと思っています。
2019年/ドラマ/20分
出演:鈴木幸重、加藤紗希、岩崎敢志
監督・脚本・編集:松本大志
撮影・照明:星野洋行/音楽:宮本竜馬
監督について
Daishi Matsumoto
1985年生まれ。成城大学卒業。映画美学校フィクションコース修了。
2013年、短編『NEVER TO PART』が第1回LOAD SHOWコンペティションに入選。
2014年、第11回CO2(シネアスト・オーガニゼーション大阪)の助成監督に選ばれ長編『誰もわかってくれない』を監督、第10回大阪アジアン映画祭にて上映。
アニメーション部門
12.1〔日〕11:05~
『うめぼしパトロール』
監督:ささきえり
とことこてくてく。あそこでいつもの犬が吠えている。あ、猫かと思ったらビニール袋だ。おじさんがなんだかすごい笑っていた。この街のことはよく知っているけど、知らないことだらけだ。
監督コメント
うめぼしのようなパトロール。しょぼくて素朴なでも味わい深い散歩という意味です。何も起こらなくても楽しくて風通しの良い作品を目指しました。街を歩いている時に、自分は歩く目として街を観察し、街は私のことをみていると思い、カメラの位置も沢山変わります。出てくるモチーフは、今まで何年間に渡り実際に見てきた物で構成しています。
2019年/アニメーション/4分
監督・脚本・編集:ささきえり
監督について
Eri Sasaki
東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻修了
今までの作品に、「senpai」(2016)、「さばくのエッセイ」(2017)、「わたしとあさみちゃんとベロベロおじさん」(2018)、「うめぼしパトロール」(2019)などがある。

これまで、オーバーハウゼン国際短編映画祭、プチョン国際アニメーションフェスティバル、イメージフォーラムヤングパースペクティブ、ASK?映像祭、学生CGコンテストなど国内外の映画祭での上映多数。
アニメーション部門
12.1〔日〕11:11~
『雲梯』
監督:川上 喜朗
お盆になった。みんな故郷へ帰っていく。日差し照りつける真夏の団地で、一人取り残された男の子がいた。
監督コメント
大人に成長する中で友達とすれちがっていくことへの焦燥感、孤独感を表現することを目指しました。
実在する東京の多摩川住宅を舞台に、色彩をあえてモノクロと真っ青な青空に設定することで、真夏の団地のまぶしい雰囲気を感じてもらえるよう工夫しています。
男の子の結末を見届けていただければ幸いです。
2019年/アニメーション/4分
声の出演:野田哲平、飯田結希、川上詩朗
監督・脚本・編集:川上 喜朗
監督について
Yoshiro Kawakami
東京生まれ。2018年東京造形大学造形学部絵画専攻卒業。イラスト調の少年少女をモチーフに、アニメ・絵画・イラストなど、様々な手法で作品を制作している。2016年トーキョーワンダーウォール賞受賞。2019年現在、東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻在籍。
アニメーション部門
12.1〔日〕11:18~
『THE VISION』
監督:菅 祐輔 長野 翔
目のない主人公スティーブは、自分の生きている世界が本当はどのようなものなのかを見てみたいと思いつつ、日々悶々と過ごしている。彼の唯一の友人、サムはスティーブのために不思議な目の力で無機質な部屋を変化させるが、スティーブはその架空の世界には満足できず、より目が欲しいという思いが強くなっていく…。
監督コメント
今作のテーマは「知りたい」というごく当たり前の欲をテーマにしています。「それをコマ撮りで言うにはどうしよう」というところから、目、視覚を主軸に世界観を作りました。盲目の主人公から見える世界、想像世界の不完全さなど。インパクトのある、今まであまり見たことないものが作れたかなと思っています。5分の短い作品ですので、ぜひ劇場でご覧ください!
2019年/アニメーション/5分
声の出演:DAREKA、ミェルニョッキ
監督・脚本:菅祐輔、長野翔
撮影:菅祐輔
編集:菅祐輔、細野奈々、山城奈津子、髙松彩花
美術:長野翔
アニメーション:長野翔
監督について
Yusuke Kan
【短編映画】つくばカミングアウト(脚本での参加)
いばらきショートフィルム大賞 奨励賞受賞

「THE VISION」
武蔵野美術大学基礎デザイン学科賞 受賞
Sho Nagano
【短編映画】つくばカミングアウト(企画、制作での参加)
いばらきショートフィルム大賞 奨励賞受賞

「THE VISION」
武蔵野美術大学基礎デザイン学科賞 受賞
アニメーション部門
12.1〔日〕11:25~
『たらら』
監督:滝澤 弘志
未亡人のやるせない日々のお話。

(歌詞)
らったったらったったったったっと 空へ
鐘の音響いたら
また明日ねの約束でうちへ帰ろう

らーたらったー たたらったー
手を繋ごう

らったったらったったったったっと 早く
明日になれっと
いつまでも僕らこうしていられたら

らーたらったー たたらったー
手を繋ごう
監督コメント
rentというバンドの同名曲をアニメ化した作品です。
「手を繋ごう」と歌う、牧歌的でピースフルな曲なのですが、私は人と手をつなぐことがないので困りました。
自分にとってリアリティのないことは描けないし、かといって曲のメッセージを悪しざまに否定したくないし・・・
深い苦悩の末、これは未亡人の歌なのだとでっち上げることで解決しました。
2018年/アニメーション/5分
アニメーション:滝澤弘志
歌:rent
声:ずき
協力:ThinkFun®️
監督について
Hiroshi Takizawa
1989年長野県生まれ。
見たいアニメがこの世にないので、自分でこさえている。

フィルモグラフィー
「カキノタネ」(2010)
「丹頂」(2011)
「カウヒーメーカー」(2012)
「たらら」(2018)

■第13回小津安二郎記念 蓼科高原映画祭 短編映画コンクール 入賞
■TSSショートムービーフェスティバルⅦ ショートムービー部門 準グランプリ
■第17回インディーズアニメフェスタ 審査員賞
■北九州デジタルクリエイターコンテスト2019 入選
アニメーション部門
12.1〔日〕11:32~
『最後の森 はじまりの人』
監督:一瀬 皓コ 上甲トモヨシ
植物になり世界を支配したいアミヤという人間と不安や葛藤を抱えながらも元気に生きるサト、ユキ、ミツルの3人の子供たちの物語。
アミヤは眼には見えない負のエネルギーから培養した植物を体に取り入れ変身する。
サト、ユキ、ミツルとの出会いで運命が変わる。
監督コメント
自分を受け入れること、葛藤を克服するためにはすべてを受け入れ素直な気持ちを感じること。
そして許すこと、自分を大事にすること。本来の自分を取り戻すまでの物語です。
本作は山梨県北杜市を舞台に中学生が考えたシナリオを原作にアニメーション化する企画から始まり制作をしました。
企画は北杜市によるもので、アフレコなど北杜市民の方々に協力をいただきながら制作をしました。
2018年/アニメーション/15分
声の出演:高橋みずき、加藤葉月、中村 奏、木林 森
監督:一瀬皓コ、上甲トモヨシ
脚本:一瀬皓コ/編集:上甲トモヨシ
制作団体:デコボーカル
音楽:東金城 友洋/小林 豊美
監督について
Hiroko Ichinose
アニメーション、イラストレーション、演出、脚本、ワークショップなど幅広く手がける。
子どもから大人まで楽しんでもらえる豊かで良質な世界観を描きます。
とりわけ平和なものを好み、命と時間に興味があります。
生き物を多く描くのが得意。
最近はパフォーマンスとしてライブペインティングも行っています。
代表作「かなしい朝ごはん」「ウシニチ」「ハピー」「TWO TEA TWO」は世界各国で上映され、賞も多数。
Tomoyoshi Joko
アニメーション作家/ディレクター/日本アニメーション協会監事
代表作:雲の人雨の人/Lizard Planet/名曲アルバム+「ペニーレーン」/NHKやベネッセなど子供向け作品を制作。2児の父。
パートナー一瀬皓コは山梨県市川三郷町ふるさと大使。
夫婦でクリエイティブユニット 『デコボーカル』としても活動中
アニメーション部門
12.1〔日〕11:49~
『MOWB』 モウ
監督:油原 和記
母の胎内で紡がれる、親子の物語。へその緒で繋がった親子は、深い愛情で結ばれている。私たちは、へその緒に導かれるままに、親子の無限の命の連鎖を目撃することになる。
監督コメント
大学の卒業制作において、「VRによる手書きアニメーション作品」を制作した。様々なメディアが登場し、作家は様々な選択を求められる。私は、この新しい時代の幕開けにふさわしい作品を制作できればいいなと考えていた。
2019年/アニメーション/13分
監督・脚本・編集:油原 和記
監督について
Kazuki Yuhara
多摩美術大学、情報デザイン学科(メディア芸術コース)

剃剃剃毛
私のいない星
MOWB

北九州デジタルクリエーターコンテスト2019 奨励賞
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2019入選
JPPA 2019 映像部門 最優秀賞受賞
2019 ANNY Best of Fest VR Official Competition
第6回新千歳国際アニメーション映画祭 インターナショナル部門
Bucheon International Animation Festival 審査員特別賞
Global University Film Awards 2019
オタワ国際映画祭2019
VR CREATIVE AWRD 2019最優秀賞受賞
特別企画上映別途料金
11.30〔土〕18:40~
『典座 -TENZO-』
監督:富田 克也
「サウダーヂ」「バンコクナイツ」に続く空族・富田監督の最新作。
テーマは仏教とそれを取り巻く3.11以降 の日本のすがた。第72回カンヌ国際映画祭の批評家週間「特別招待部門」にも選出された話題作!
10年前、本山での修行期間を終えた兄弟子の隆行(リュウギョウ)と弟弟子の智賢(チケン)。
富士山の裾野に広がる山梨県都留市、耕雲院。智賢は、住職である父と、母、妻、そして重度の食物アレルギーを抱える3歳の息子と共に暮らしている。全国曹洞宗青年会副会長としての顔も持ち、いのちの電話相談、精進料理教室やヨガ坐禅など、意欲的な活動を続けている。一方の兄弟子・隆行は福島県沿岸部にあったかつてのお寺も、家族も檀家も、すべてを津波によって流されてしまった。今では瓦礫撤去の作業員として、ひとり仮設住宅に住まいながら本堂再建を諦めきれずにいた―。

演じているのは、全国曹洞宗青年会の実際の僧侶たち。映画製作にあたり、彼らが“今、一番話を聞いてみたい曹洞宗の高僧”青山俊董老師の元へ、実際に智賢が訪ね交わされた対話を軸に、福島、山梨、長野、そして中国の自然の中で繰り広げられる、現代日本の僧侶たちの日常が、フィクションとドキュメンタリーの枠を超え、円環しはじめる。
2019年/ドラマ/62分
出演:河口智賢、近藤真弘、倉島隆行、青山俊董
監督:富田克也
脚本:相澤虎之助 富田克也
プロデューサー:倉島隆行
撮影:向山正洋、古屋卓麿
照明:向山正洋、古屋卓麿
録音:山崎巌
整音:山崎巌
編集:富田克也 古屋卓麿
音楽:右左口竹の会 Suri Yamuhi And The Babylon Band NORIKIYO
題字:藤田喜彦
デザイン:今村寛
スチール:山口貴裕
VFX:定岡雅人
監督について
Katsuya Tomita
1972年、山梨県生まれ。脚本家・映画監督の相澤虎之助らとともに映像制作集団・空族(くぞく)を率い、「作りたい映画を勝手に作り、勝手に上映 する」をモットーに活動。舞台となる土地で実際に生活を営む人たちへ取材を綿密に行い、非職業俳優を積極的にキャスティングすることで、ストリートのリアリティをフィクションに差し込む。
『サウダーヂ』(11)で疲弊する地域社会を描き、『バンコクナイツ』(16)では現代日本をアジアから照射したが、今回は仏教とそれを取り巻く3.11以降の日本社会の姿を真っ向から捉えた。第72回カンヌ国際映画祭の批評家週間「特別招待部門」に選出され、海外からの驚嘆の眼差しで迎えられた本作が、いよいよ福井初公開となる。
招待上映・クロージング作品
12.1〔日〕18:00~
篠崎誠監督による
「福井映画祭に向けて」
『共想』 Wish we were here
監督:篠崎 誠
東日本大震災後の人々の心の変化を描く
「あれから」「SHARING」に続く篠崎誠監督の最新作。
第19回東京フィルメックス特別招待作品。前二作に続いて福井映画祭での上映が決定!
東京都内の新興住宅地で暮らす幼馴染みの珠子と善美。毎年誕生日にはプレゼントを交換するほど仲の良いふたりだったが、2011年3月11日、珠子の誕生日に起きた東日本大震災をきっかけに、ふたりの間に小さな齟齬が生まれる。地震で直接的な被害を受けたわけでもないし、喧嘩をしたわけでもないのに、同じ大学に通いながら、ふたりの間の距離は徐々に広がっていく。
2018年/ドラマ/76分
監督:篠崎 誠
製作:コムテッグ
監督について
Makoto Shinozaki
1963年生まれ。商業監督デビュー作となった『おかえり』(96)で、ベルリン映画祭新人監督(ヴォルフガング・シュタウテ)賞、モントリオール世界映画祭新人監督グランプリ他、海外で11の賞を受賞。その後、『忘れられぬ人々』(00)がナント三大陸映画祭主演男優賞・主演女優賞受賞。近作に『東京島』(10)、『怪談新耳袋 怪奇』(10)、『死ね!死ね!シネマ』(11)、『あれから』(12)、『SHARING』(14)がある。06年より新設された立教大学現代心理学部映像身体学科教授に就任。
篠崎誠監督による
「福井映画祭に向けて」
 三度、作品とともに福井映画祭に帰ってくることができることに特別の思いがあります。最初は、福井映画祭本体ではなく、プレ・イベントとして組まれた番外編の特集上映「福井映画祭×KUCHU BOOKS 空中映画館 VOL.1」で、『あれから』が上映されました。2013 年11月16日(土)のことです。それがすべての始まりでした。上映を終えた翌日、帰りの電車までしばし、時間があり、スタッフの方に「せっかくここまで来たのだから、どこか行きたいところはありますか?」と聞かれ、「原子力発電所に行きたいです。できたら『もんじゅ』を見たいです」と即座にお願いしました。時間の関係ですべての発電所を間近から見ることはできませんでしたが、敬愛する森﨑東監督の『生きているうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』にも出てきた美浜原子力発電所などを見て回り、最終的には、もんじゅを見に行きました。晴天で、ちょうど私たちが着いた時に、家族連れがお弁当を広げていました。もんじゅが建設される前からこの風景を見てきた人もいれば、生まれた時から、もんじゅがあって、それを見ながら、育ってきた人たちもいる。そんな当たり前のことに今さらのように気づき、その光景を見ながら、言葉にうまくならないいろんな思いが去来しました。その時、私は、スタッフの方たちに協力してもらって、砂浜に三脚を立て、もんじゅを撮影しました。そして、その時に撮影した数カット(さらに後日、当時映画祭実行委員長だった松井さんにお願いして、もんじゅを追加撮影してもらいました)は、私の前作『SHARING』の中に、「ガードレールに干してある大根」の映像とともに残っています。『SHARING』は、福井で産声をあげたのです。その時点では、シナリオもできていませんでしたが、その映像が、私たちを引っ張っていったのかも知れません。
翌年完成した脚本には、ヒロインが子ども時代まで福井で過ごしたという台詞が出てきます。同作で、ヒロイン瑛子を演じた山田キヌヲさんは、衣装合わせの数日後、雪が降って、凍えるような天気のなか、自腹をきってまで、たった一人で、もんじゅを見に行ってくれました。
 2015年、完成した『SHARING』をもって、山田さんとともに福井に戻ってくることができました。『あれから』から『SHARING』へ、さらに今回の『共想』へ。この3本の映画の核には、福井での経験が間違いなく反映しています。今回まだ劇場公開も決まっていない時点で、『共想』の上映を決めてくださった酒井潤さんはじめ、実行委員会の皆様の志、いや、蛮勇に、心より感謝しています。ありがとうございます。果たして、私たちの映画がどのように福井の皆様に受け止められるのか、今から楽しみです。
映画祭当日の様子
 ここに様子